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タイ人妻は日本の戸籍に入るの?
苗字は佐藤になりますか?

日本人男性とタイ人女性が結婚した場合、「タイ人妻は日本の戸籍に入るのか」「結婚したら苗字は自動で夫と同じになるのか」といったご質問を多くいただきます。
ここでは、国際結婚における戸籍と苗字の基本を、タイ専門特定行政書士がわかりやすく解説します。

Q タイ人妻は日本の戸籍に入るの?

A.
いいえ、タイ人妻が日本の戸籍に入るわけではありません。
日本の戸籍は日本国民について作られる制度です。そのため、日本人男性とタイ人女性が結婚した場合でも、タイ人配偶者本人の戸籍が日本で新しく作られることはありません。
実際には、日本人男性の戸籍に「タイ人女性と婚姻した事実」が記載される形になります。

Q 苗字は佐藤になりますか?

A.
いいえ、結婚しただけでタイ人妻の苗字が自動的に「佐藤」になるわけではありません。
日本人が外国人と結婚する場合、婚姻届を出しただけで当然に同じ苗字になる仕組みではありません。
日本人男性も原則として婚姻前の苗字のままで、タイ人女性も自動的に夫の苗字へ変更されるわけではありません。

Q 苗字を日本人の姓に変更するデメリットはありますか?

A.

はい、もちろんデメリットもございます。
もっとも、その内容はおふたりのご状況によって異なります。

インターネット上の情報をそのまま一律に当てはめて判断してしまうと、後になって不都合が生じることも少なくありません。
そのため、タイの制度や実務に詳しい専門家へご相談されることをお勧めいたします。

日本人男性とタイ人女性が結婚した場合の苗字の考え方

たとえば、日本人男性が佐藤太郎さん、タイ人女性がソムジットさんだったとします。
この場合、日本で婚姻届を提出しても、当然に「佐藤太郎さん」と「佐藤ソムジットさん」になるわけではありません。

通常は、

  • 日本人男性はそのまま佐藤姓
  • タイ人女性もそのままタイ側の氏名

という形で婚姻が成立します。国際結婚では、日本人同士の婚姻のように、婚姻届だけで当然に同じ苗字になるわけではない点に注意が必要です。

なぜタイ人妻は日本の戸籍に入らないのか

日本の戸籍は、日本国民の身分関係を登録する制度です。したがって、日本人男性がタイ人女性と結婚した場合でも、タイ人妻そのものが日本の戸籍に編入されるわけではありません。

実際には、日本人男性の戸籍に、婚姻相手としてタイ人女性の氏名・生年月日・国籍などが記載され、婚姻の事実が反映されます。

ポイント
「タイ人妻が戸籍に入る」のではなく、日本人側の戸籍に婚姻事項が記載されるという理解が正確です。

タイ人妻が夫の苗字を名乗りたい場合はどうするのか

タイ人妻が日本人夫の苗字を名乗りたい場合でも、日本の婚姻届だけで自動的に変更されるわけではありません。

この場合、日本での婚姻成立とは別に、タイ側での氏名変更手続が必要になります。

  • 日本では婚姻届を出す手続
  • タイでは必要に応じて氏名変更をする手続

というように、別々に整理して進める必要があります。この整理をしないまま進めると、戸籍・タイ側書類・パスポート・ビザ申請書類で氏名表記にズレが生じることがあります。

参考

タイ人夫(妻)が日本人の姓を名乗る方法

タイの法律では、夫婦の姓はどう扱われるのか

タイでは夫婦別姓を選ぶことができます

タイでは、1962年制定の姓名法第12条に基づき、結婚する際の姓について夫婦が自ら選択することができます。

具体的には、次のいずれかを選ぶことが可能です。

・夫の姓を使う
・妻の姓を使う
・夫婦それぞれが結婚前の姓をそのまま使う

このように、タイでは夫婦同姓だけでなく、夫婦別姓も認められているのが大きな特徴です。

ただし、最初からこのような制度だったわけではありません。
以前のタイでは、結婚した妻は必ず夫の姓を名乗らなければならないとされていました。

しかし、この取扱いについては男女平等の観点から問題があるとされ、2003年、タイ憲法裁判所が旧制度は平等原則に反するとの判断を示しました。
その後、2005年の法改正により、現在のように、夫婦がどの姓を使うかを選べる制度へ改められました。

離婚した場合の姓の取扱い

一方で、結婚後に相手方の姓へ変更していた場合、離婚や婚姻取消しによって婚姻関係が終了すると、原則として元の姓に戻す必要があります。

つまり、相手の姓を使い続けることは通常認められず、婚姻前の姓へ復するのが基本的な取扱いです。

配偶者が亡くなった場合は取扱いが異なります

これに対して、婚姻の終了理由が離婚ではなく配偶者の死亡である場合には、相手方の姓をそのまま使用し続けることができます。

もっとも、その後に再婚する場合には、引き続きその姓を使うことはできず、いったん旧姓へ戻す必要があります。

ポイント
日本では「外国人配偶者は、姓の変更はできません」が、タイでは「婚姻後にどの姓を使うか」が別途選択の必要があります。
そのため、日タイ国際結婚では、日本側の戸籍の理解と、タイ側の姓の選択・変更手続を分けて整理することが大切です。

日本で結婚した後、タイ側ではどうなるのか

日本で婚姻届が受理されても、それだけでタイ側の手続がすべて終わるわけではありません。
日タイの国際結婚では、日本での婚姻成立後に、タイ側で婚姻登録や必要に応じた氏名変更手続が必要になることがあります。

  • 日本での婚姻成立
  • 日本人側戸籍への反映
  • タイ側での婚姻登録
  • 必要に応じた氏名変更も必要性

まで見据えて進めることが大切です。

国際結婚で苗字について注意すべきポイント

戸籍・苗字・タイ側登録はそれぞれ別の問題です。

もちろんですが、日本人の姓に変えるデメリットがある場合もあります。
おふたりの状況に応じ、最初の段階で、専門家に相談し整理しておくことで、その後の婚姻登録、証明書取得、配偶者ビザ申請までスムーズに進めやすくなります。

まとめ

  • タイ人妻は日本の戸籍に入るわけではない
  • 日本人男性の戸籍に婚姻の事実が記載される(戸籍に入るわけではない)
  • タイ人妻の苗字は自動で「佐藤」にはならない
  • タイ人妻が夫の姓を名乗るには、タイ側での手続が必要になる
  • タイでは夫婦が夫の姓・妻の姓・各自の旧姓維持を選ぶことができる
  • 離婚や婚姻取消しの場合は、相手方の姓を使っていた者は原則として旧姓に戻る
  • 日本人男性がタイ人妻の姓に変える場合は、日本側で別途届出が必要になる

タイ人との結婚手続きでは、日本とタイの両方の流れを見据えて進めることが大切です。


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